檜垣造船株式会社

技術・開発情報
TECHNOLOGY&SOLUTION

日本初の内航貨物 LNG燃料船の開発

日本初の内航貨物 LNG燃料船を開発いたしました。
2020年1月からのIMO(国際海事機関)によるSOx※1規制強化により、
船舶燃料中の硫黄分濃度が3.5%以下から0.5%以下することが求められています。
 
LNGは前工程で硫黄物が除去できるため、燃やしてもSOxはほとんど排出されず、
CO2※2やNOx※3も一般的な船舶燃料に比べてCO2約24%NOx約40-70%削減できます。
このようにLNG燃料は低環境負荷エネルギーとして注目されています。
 
また本船は、LNG燃料のガスエンジンと供給システムにおける燃焼効率の最適化を図る技術実証実験として、
環境省および国土交通省の「代替燃料活用による船舶からのCO2排出削減対策モデル事業」の支援を受け建造されました。
 
ベクツインラダーシステムも採用しており、プロペラを前進回転のまま全方向にわたって推力を発生することができ、
停止性能を高めるとともに、低速時の操縦性能も向上等、高い操船性を発揮できます。
 
今後も様々なシステムを検討、導入を推進し、環境負荷を考慮した
地球環境にやさしい技術、取り組みに挑戦していきたいです。
 
※1SOx:硫黄酸化物。二酸化硫黄(SO2)等。化石燃料が燃えるときに発生。ぜん息や酸性雨の原因
※2CO2:二酸化炭素。代表的な温室効果ガス
※3NOx:窒素化合物。主に一酸化窒素、二酸化窒素など。光化学スモッグや酸性雨の原因